Connexionsは、13歳から19歳までの青少年に対して、2年前からはじめられた学習と雇用に関する一体化された総合的サービスである。これまでも各行政部局において断片的なサービスが提供されていたが効果的でなかったため、青少年にかかわるさまざまな機関や団体が連携することにより窓口を1本化し、ConnexionsのOne Stop Shop(写真3)やAccess Pointを訪ねて情報を得ることや、PA(Personal Advisor)と相談することにより、各自が抱える問題や課題を解決するための学習や職業についての道筋を見出すことができるというシステムをとっている。Connexionsは13歳から19歳までのすべての青少年が前向きな生活を過ごし、学校での学習や仕事、職業訓練を継続できるようにすることを目的としている。さらに、犯罪、薬物中毒、妊娠・出産・育児などの問題を抱えている青少年や、保護を求めている青少年のための特別プログラムもある。この取り組みが開始された背景には、16歳の時点での学校教育への残存率が低下していることに加え、若年層の高い失業率、青年の犯罪や薬物中毒などが社会不安をもたらしてきていることなどがあり、社会の安定化をめざすプロジェクトという性格が強い。
One Stop ShopやAccess Pointは、青少年が立ち寄りやすいサロンのような雰囲気であり、さまざまな参考資料が配置されている。Connexions の活動におけるICTの位置づけは、ICT技能の職業訓練・研修、One Stop ShopやAccess Pointから離れた場所に居住している青少年に対する遠隔での広報提供・相談業務、One Stop ShopやAccess Pointに設置されているコンピュータを利用した情報検索やインターネットへのアクセス、などである。 |
写真2
Chris Heaume氏(右より2人目)
写真3
One Stop Shop内のコンピュータ端末 |