3 質問紙調査

(2)都道府県・指定都市教育センターについての分析

研修の現状と今後に関して
A-1. 研修の重要性・必要性について
(研修の重要性・必要性について、どのようにお考えですか:複数回答可)

<教職員の資質向上、人材育成のために研修が重要であるという意見がともに多く、重要性を否定する意見はない。これより、研修の重要性は非常に高いと考えられる。>

A-2. 予算確保の状況について
(ここ3年間の、貴機関における総事業費に対する研修のための予算の割合をお答えください)
・事業費に対する研修予算の割合の平均(N=40)
   平成12年度:17.99% (予算あり:97.50%)
   平成13年度:18.34% (予算あり:97.50%)
   平成14年度:17.78% (予算あり:97.50%)
<ここ3年間、総事業費に対する研修の予算の割合は18%前後で安定しており、毎年度、比較的高い割合の研修のための予算が確保されているといえる。>

  A-3. 参考資料の活用状況について
(研修の企画・内容決定の際に、現在、参考にしている資料はありますか)

<参考資料の有無についての回答は半々である。参考資料として「標準」の他、学習指導要領、雑誌『視聴覚教育』、受講者アンケートなどがあがっている。>
  A-4. 「標準」の活用状況について
(現在、「カリキュラムの標準」を参考資料として活用していますか)


<6割の機関が「標準」を認知していない。「標準」の現在のメディア状況への対応の問題や、機関での研修業務の引継ぎの問題がその原因として考えられる。>

A-5. 研修内容決定の基準について
(研修の内容はどのような基準から決定していますか:複数回答可)

<教育課題や習得すべき技能から研修内容を決定しているという回答が多い。現状に則して必要と考える内容をセンターで検討し、研修計画を決定しているものと思われる。>

A-6. 研修の企画に際して参考となる資料について
(予算の確保、内容の決定の際にはどのような資料が参考になると思われますか:複数回答可)

<研修内容の根拠や、研修のねらいと成果を示してほしいという意見が多い。どのような知識・技能をなぜ獲得すべきかを「標準」で示すことが求められているといえる。>

B-1. 定員確保のための方策について
(研修の定員確保のための方策をお答えください:複数回答可)

<研修計画表やニュースレターの配布、Webページの公開など、広報に力を入れていることで研修の定員の確保を目指しているものと考えられる。>

B-2. 定員確保の状況について
(研修の定員確保の状況をお答えください:複数回答可)

<52.50%の機関が、定員確保が上手くいっていると答えている。定員確保の難しい講座として、プログラミングやデータベース関連の研修があがっている。>

C. 研修のニーズについて(自由記述からの集計、Nは各々の回答数)
ニーズが高い(N=40)
ニーズが低い(N=40)
将来的に必要(N=40)
デジタル・プレゼンテーション(62.50%)
OHP(65.71%)
動画(ノンリニア)編集(50.00%)
動画(ノンリニア)編集(55.00%)
スライド(57.14%)
Webでの映像の配信・受信(40.00%)
画像の編集・変換(37.50%)
16ミリ映写機(31.43%)
マルチメディア教材作成(32.50%)
ホームページ作成(32.50%)
映像のリニア編集(17.14%)
デジタル・コンテンツの作成(30.00%)
デジタル・ビデオカメラ(32.50%)
ビデオ(8.57%)
LANの構築・管理(25.00%)
<ニーズが低いのは、OHPやスライドを使った研修である。ニーズの高い研修としてDTP研修、将来的に必要な研修として動画のノンリニア編集に関する研修があがっている。>

-1. 標準の必要性について
(研修カリキュラムの「標準」に類する資料は、必要であると思われますか。)


<「標準」を求める意見は全体の7割を超え、その必要性は非常に高いといえる。>
-2. 研修科目の紹介の仕方について
(研修科目(講座)の紹介の仕方として望ましいものをお選びください)



<科目の大枠のみを「標準」で示し、詳細
は各機関で決定することが望まれている。>

-3. 研修科目の分類方法について
(研修科目(講座)の分類の方法として望ましいものをお選びください:複数回答可)

<習熟度と習得すべき技能による分類を望む意見が多い。37.50%の機関が両回答を選択しており、この2つの基準を組み合わせた科目分類が求められているといえる。>

-4. 時間配分の目安の提示について
(「標準」に研修時間配分の目安は示されるべきであると思われますか。)


<研修にかかる正味の時間や日数によって研修の時間配分の目安を示すことが望まれている。>
-5. 評価方法の指針の提示について
(「標準」に研修の評価についての指針は示されるべきであると思われますか。)


<研修の評価の観点や基準が「標準」に示されることを求める意見が全体の62.50%を占めており非常に多い。>

-6. 研修事例の紹介について
(「標準」に研修の事例は示されるべきであると思われますか。)



<簡単な事例が付されることを求める意見が65.00%と非常に多い。詳細な事例を求める意見と合わせると、全体の8割を超える機関が事例の紹介を求めている。>
-8. 研修の実施段階について
(従来の「標準」に基づく研修では、国、県、市の3段階を設けていましたが、今後の実施段階として望ましいものをお選びください。)


<従来どおり、3段階での研修を求める意見が最も多いが、区分の必要はないとする意見も全体の32.50%にのぼる。>

-7. 「標準」の配布方法について
(「標準」の配布の方法として望ましいものをお選びください:複数回答可)

<Web上での公開を求める意見が非常に多いが、冊子配布の希望も52.50%と多い。大幅な改正は冊子で、小幅な改正や事例の紹介をWebで行うという対応が考えられる。>