- 1.調査研究の目的
- 今日まで、全国の視聴覚センター・ライブラリーにおいては、社会教育や学校教育における学習や授業の改善に資するために、地域の学校や社会教育施設関係者の協力を得て、地域と密着した教材の開発を行い、貴重な地域映像教材を数多く制作蓄積してきた。
その結果、全国視聴覚センター・ライブラリーのうち、概ね60%を超える視聴覚センター・ライブラリーが100本以上の地域映像教材を保有し、中には単一ライブラリーで600本を超える地域映像教材を保有するところもあるまでに至った。
しかしながら、これら貴重な地域映像資料も、昨今の各視聴覚センター・ライブラリーの予算等の伸び悩みや、情報通信技術の発達による映像資料の流通方法の変化等の理由により埋没したり、あるいは劣化したり、さらには散逸の危険すら危惧される状況となりつつある。
そこで、各地の劣化や散逸の恐れのある貴重な資料、散在する資料の情報を共有することにより、真価を発揮するであろう資料等を有効に活用できるよう、各地域の映像教材のデータベース化を図るための、制度的な指針の確立や新しい通信手段による提供方法の在り方を研究していくための基礎情報を得ることを目的に、本調査研究を実施した。
- 2.調査の設計
- (1)質問紙調査
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調査地域 |
- 全国
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調査対象 |
- 平成13年度(財)日本視聴覚教育協会が、調査し取りまとめ刊行した「視聴覚センター・ライブラリー一覧」より、地域映像教材を21本以上蓄積していると報告されている視聴覚センター・ライブラリー。
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標本数 |
- 203か所
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調査期間 |
- 平成13年11月19日〜12月10日
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回収結果 |
- 回答視聴覚センター・ライブラリー数=158か所(回収率77.8%)
うち有効回答視聴覚センター・ライブラリー数=144か所
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調査項目 |
- 1)地域映像教材の蓄積の有無
2)地域映像教材の分野別蓄積数
3)地域映像教材の保存対策
4)地域映像資料の利用状況
5)地域映像教材の著作権
6)地域映像教材のアーカイブ化
- 地域映像教材のアーカイブ化についての意見
- アーカイブ化しておきたい地域映像教材名
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- (2)訪問調査
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調査対象 |
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- 山形県北村山視聴覚教育センター
- 京都市視聴覚センター
- 兵庫県篠山市視聴覚ライブラリー
- 鹿児島県立視聴覚センター
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対象選定理由 |
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- 調査地域に偏りがないこと
- 教材保有数が全国平均以上あること
- ある程度視聴覚センター・ライブラリーとしての歴史があること
- 自作作品を積極的に制作していること
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調査期間 |
- 平成14年2月8日〜2月13日
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調査項目 |
- 1)地域映像教材の制作状況について
2)地域映像教材の利用状況について
3)地域映像教材の保管状況について
- 古い教材は視聴に耐え得るか
- 劣化が著しい教材の今後
4)地域映像教材のアーカイブ化について
- (3)モデル調査
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調査対象 |
- 千葉県視聴覚センター
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調査期間 |
- 平成13年8月〜平成14年2月末
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調査項目 |
- 1)地域映像教材の保護
2)地域映像教材の活用
3)地域映像教材の画像圧縮
4)地域映像教材のデータベース化
- 単体利用から目的別総合利用へ
- MPEG1によるデータベースの作成
5)地域映像教材の配信実験
6)地域映像教材DVD-VIDEOの再生実験
7)地域映像教材のデータベース利用実験