3 質問紙調査

(5)市区町村視聴覚センター・ライブラリーについての分析

研修の現状と今後に関して
A-1. 研修の重要性・必要性について
(研修の重要性・必要性について、どのようにお考えですか:複数回答可)

<教職員の資質向上、機材の有効利用のために研修が重要であるという意見が多く、重要性を否定する意見は少ないことから、研修の重要性は非常に高いといえる。>

A-2. 予算確保の状況について
(ここ3年間の、貴機関における総事業費に対する研修のための予算の割合をお答えください)
・事業費に対する研修予算の割合の平均(N=78)
   平成12年度:6.57% (予算あり:84.62%)
   平成13年度:6.10% (予算あり:84.62%)
   平成14年度:6.91% (予算あり:84.62%)
<ここ3年間の総事業費に対する研修の予算の割合は、6%台で安定しており、毎年度、一定度の研修のための予算が確保されているといえる。>

  A-3. 参考資料の活用状況について
(研修の企画・内容決定の際に、現在、参考にしている資料はありますか)

<参考資料を活用していないという回答が55.13%にのぼる。参考資料として「標準」の他、『視聴覚教育メディアの活用』、雑誌『視聴覚教育』などがあがっている。>
  A-4. 「標準」の活用状況について
(現在、「カリキュラムの標準」を参考資料として活用していますか)


<5割を超える機関が「標準」を認知していない。原因として、「標準」の現在のメディア状況への対応の問題や、機関での研修業務の引継ぎの問題が考えられる。>

A-5. 研修内容決定の基準について
(研修の内容はどのような基準から決定していますか:複数回答可)

<かなりばらつきのある回答結果である。各センターでは、それぞれの状況や必要性に合わせ、研修計画を工夫しているものと思われる。>

A-6. 研修の企画に際して参考となる資料について
(予算の確保、内容の決定の際にはどのような資料が参考になると思われますか:複数回答可)

<研修内容の根拠や、研修のねらいと成果を示してほしいという意見が多い。どのような知識・技能をなぜ獲得すべきかを「標準」で示すことが求められているといえる。>

B-1. 定員確保のための方策について
(研修の定員確保のための方策をお答えください:複数回答可)

<広報誌を配布しているという回答が最も多く、続いてインセンティヴを用意するという回答が多い。利用に際して研修が必要な機材として、16ミリ映写機があがっている。>

B-2. 定員確保の状況について
(研修の定員確保の状況をお答えください:複数回答可)

<一部の講座で定員確保が難しいという回答が35.90%と最も多い。定員確保の難しい講座として、16ミリ映写機の研修があげられた。>

C. 研修のニーズについて(自由記述からの集計、Nは各々の回答数)
ニーズが高い(N=67)
ニーズが低い(N=66)
将来的に必要(N=64)
動画(ノンリニア)編集(46.27%)
16ミリ映写機(63.64%)
動画(ノンリニア)編集(46.88%)
コンピュータ全般(34.33%)
OHP(37.88%)
コンピュータ全般(25.00%)
デジタル・プレゼンテーション(31.34%)
スライド(27.27%)
デジタル・プレゼンテーション(23.44%)
ホームページ作成(22.39%)
ビデオ(19.70%)
画像の編集・変換(20.31%)
デジタル・カメラ(19.40%)
インターネット(15.63%)
<ニーズが低いのは、16ミリ映写機やOHPを使った研修である。ニーズの高い研修、将来的に必要な研修として動画のノンリニア編集に関する研修があがっている。>

-1. 標準の必要性について
(研修カリキュラムの「標準」に類する資料は、必要であると思われますか。)


<「標準」を求める意見は83.75%にのぼり、その必要性は非常に高いといえる。>
-2. 研修科目の紹介の仕方について
(研修科目(講座)の紹介の仕方として望ましいものをお選びください)



<科目の大枠の提示を求める意見と、詳細の提示を求める意見とに分かれている。>

-3. 研修科目の分類方法について
(研修科目(講座)の分類の方法として望ましいものをお選びください:複数回答可)

<受講者の職業や習熟度の相違という学習者要因による分類と、習得すべき技能という課題要因による分類を求める意見とに分かれる回答結果である。>

-4. 時間配分の目安の提示について
(「標準」に研修時間配分の目安は示されるべきであると思われますか。)


<研修にかかる正味の時間や日数によって研修の時間配分の目安を示すことが望まれている。>
-5. 評価方法の指針の提示について
(「標準」に研修の評価についての指針は示されるべきであると思われますか。)


<研修の評価の観点や基準が「標準」に示されることを求める意見が全体の62.34%を占めており非常に多い。>

-6. 研修事例の紹介について
(「標準」に研修の事例は示されるべきであると思われますか。)



<簡単な事例が付されることを求める意見が67.12%と非常に多い。詳細な事例を求める意見と合わせると、95%近くの機関が事例の紹介を求めている。>
-8. 研修の実施段階について
(従来の「標準」に基づく研修では、国、県、市の3段階を設けていましたが、今後の実施段階として望ましいものをお選びください。)


<3段階での研修を求める意見と、県・市の2段階での研修を求める意見とに分かれている。他の機関との連携に対する要望と受け取ることができる。>

-7. 「標準」の配布方法について
(「標準」の配布の方法として望ましいものをお選びください:複数回答可)

<冊子配布を求める意見が最も多いが、Web上での公開の希望も60.26%と多い。大幅な改正は冊子で、小幅な改正や事例の紹介をWebで行うという対応が考えられる。>