本年度は試験運用として「オープンカレッジ」の公開講座116講義の1割に満たない10講義を対象に半年間運営してきたが、eラーニングへの取り組みに対して確実な手ごたえを得ることができた。受講者からの質問で、「受講したい講座がeラーニングステージにない」という指摘があったように、時間や空間の制限を越えてマイペースで受講できるeラーニングは、さまざまな環境にある個人に対応した生涯学習の実現には有効である。
今後の課題としては、第一に対象講座の拡大があげられる。また、現在のコンテンツは事前/事後学習が中心であるが、受講施設で聴講できない受講希望者向け、あるいは再度受講したい受講者向けに本講義内容をサイトから閲覧できることが望ましい。
その他にも同じ講座を学習している受講者同士が意見交換することも最新のeラーニング技術では可能であることから、受講者同士あるいは講師と受講者がテレビ会議システムなどを通して、リアルタイムにFace
to Faceの座談会や討議を行うなど、ともすれば孤独になりがちな自宅学習の中でモチベーションを上げる方法の1つとして、今後の取り組みを検討していきたい。