2.受講者モニター調査について |
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1.調査の概要 |
(1)調査の目的 |
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本調査は、教育情報衛星通信ネットワーク(エル・ネット)の公開講座「オープンカレッジ」について、全国の一般市民に講座を受講してもらった上で、生涯学習や「オープンカレッジ」に対する意識やニーズ調査を行うことを目的として行った。
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(2)調査方法 |
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19歳以上のネットモニターから対象者を抽出し、以下の方法で調査を行った。
1)1,482の公共施設の対象施設(事前提示リスト:講座実施施設445、講座非実施施設1,037)から、都道府県別に地域を指定し、ネットモニターに対してリストを提示。ネットモニターに対して、協力依頼を行い、訪問可能な施設を選択してもらい、事前登録。
2)前登録状況を確認し、対象施設リストと照合して、モニター協力者を抽出。
3)モニター協力者への施設割当に際しては、事前提示リストのうち、「オープンカレッジ実施」が確認されている約445(講座実施施設)を優先的に割当。
(講座実施施設364(728名)、講座非実施施設572(572名))
4)モニター協力者に対して、訪問してもらう施設名を告知し、モニター協力者は、実際の講座開催日時に公共施設を訪問。
5)モニター協力者は公共施設訪問を終えたのち、Webアンケートに回答。(モニターは、1人最大3施設までを訪問) |
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(3)調査実施時期 |
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2003年1月16日〜2003年3月4日 |
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(4) 回収数 |
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総回収数 827
事前情報に基づく詳細内訳は、以下のとおりである。 |
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最終有効回答数 :827
最終有効講座受講数 :246(ビデオ含む)
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(5)回答者の属性 |
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今回の回答者のプロフィールは以下のとおりである。総回収数は827だが、1人のモニターが複数施設を訪問しているため、回答人数は670名となる。
インターネットユーザーが回答者のため、日常からインターネットの利用に慣れている人が回答者の大半を占め、ほぼ半数が平日2時間以上インターネットを利用している。
性別区分 |
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職業分類 |
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度数 |
構成比(%) |
男性 |
342 |
51.0 |
女性 |
328 |
49.0 |
合計 |
670 |
100.0 |
年代区分
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度数 |
構成比(%) |
10代 |
7 |
1.0 |
20代 |
142 |
21.2 |
30代 |
266 |
39.7 |
40代 |
177 |
26.4 |
50代 |
51 |
7.6 |
60歳以上 |
27 |
4.0 |
合計 |
670 |
100.0 |
性別×年代
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度数 |
構成比(%) |
男性・10代 |
3 |
0.4 |
・20代 |
78 |
11.6 |
・30代 |
107 |
16.0 |
・40代 |
104 |
15.5 |
50代 |
51 |
7.6 |
・60歳以上 |
22 |
3.3 |
女性・10代 |
4 |
0.6 |
・20代 |
64 |
9.6 |
・30代 |
159 |
23.7 |
・40代 |
73 |
10.9 |
50代 |
23 |
3.4 |
・60歳以上 |
5 |
0.7 |
合計 |
670 |
100.0 |
都道府県(訪問施設所在地)
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度数 |
構成比(%) |
北海道 |
21 |
2.5 |
東北 |
81 |
9.8 |
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青森 |
11 |
1.3 |
岩手 |
17 |
2.1 |
宮城 |
8 |
1.0 |
秋田 |
16 |
1.9 |
山形 |
11 |
1.3 |
福島 |
18 |
2.2 |
関東 |
148 |
17.9 |
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茨城 |
26 |
3.1 |
栃木 |
17 |
2.1 |
群馬 |
29 |
3.5 |
埼玉 |
25 |
3.0 |
千葉 |
22 |
2.7 |
東京 |
13 |
1.6 |
神奈川 |
16 |
1.9 |
北陸 |
67 |
8.1 |
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新潟 |
24 |
2.9 |
冨山 |
14 |
1.7 |
石川 |
16 |
1.9 |
福井 |
13 |
1.6 |
中部 |
91 |
11.0 |
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山梨 |
9 |
1.1 |
長野 |
22 |
2.7 |
岐阜 |
10 |
1.2 |
静岡 |
20 |
2.4 |
愛知 |
30 |
3.6 |
近畿 |
141 |
17.0 |
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三重 |
19 |
2.3 |
滋賀 |
33 |
4.0 |
京都 |
24 |
2.9 |
大阪 |
19 |
2.3 |
兵庫 |
23 |
2.8 |
奈良 |
8 |
1.0 |
和歌山 |
15 |
1.8 |
中国山陰 |
103 |
12.5 |
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鳥取 |
9 |
1.1 |
島根 |
23 |
2.8 |
岡山 |
16 |
1.9 |
広島 |
32 |
3.9 |
山口 |
23 |
2.8 |
四国 |
50 |
6.0 |
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徳島 |
9 |
1.1 |
香川 |
20 |
2.4 |
愛媛 |
15 |
1.8 |
高知 |
6 |
0.7 |
九州・沖縄 |
125 |
15.1 |
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福岡 |
31 |
3.7 |
佐賀 |
12 |
1.5 |
長崎 |
10 |
1.2 |
熊本 |
13 |
1.6 |
大分 |
14 |
1.7 |
宮崎 |
10 |
1.2 |
鹿児島 |
21 |
2.5 |
沖縄 |
14 |
1.7 |
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合計 |
827 |
100.0 |
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度数 |
構成比(%) |
会社員・役員 |
240 |
35.8 |
自営業 |
52 |
7.8 |
専門職 |
17 |
2.5 |
公務員 |
36 |
5.4 |
学生 |
36 |
5.4 |
専業主婦 |
156 |
23.3 |
パート・アルバイト |
82 |
12.2 |
無職 |
28 |
4.2 |
その他 |
23 |
3.4 |
合計 |
670 |
100.0 |
平日にインターネットを利用する時間
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度数 |
構成比(%) |
1時間未満 |
137 |
20.4 |
1時間から2時間未満 |
223 |
33.3 |
2時間から3時間未満 |
116 |
17.3 |
3時間から5時間未満 |
107 |
16.0 |
5時間以上 |
78 |
11.6 |
無回答 |
5 |
0.7 |
平日は利用しない |
4 |
0.6 |
合計 |
670 |
100.0 |
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2.調査結果 |
(1)生涯学習活動への関心 |
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生涯学習への関心
生涯学習を行うことに関しては、
・「かなり関心がある」:30.3%(203人)
・「まあ関心がある」 :60.1%(403人)で、9割が関心があると回答。
性別にみると、「かなり関心がある」
・男性:26.9%( 92人)
・女性:33.8%(111人)で、女性の方が強い関心を持っている。 活動理由
男女ともに、「趣味を豊かにするため」「教養を高めるため」が多くなっている。また、男性は女性より「高度な専門的知識を身につけるため」「社会の進歩に遅れないよう、世の中のことを知るため」が多く、女性は男性よりも「家庭・日常生活や地域をよりよくするため」「自由時間を有効に活用するため」「他の人との親睦を深めたり、友人を得るため」等が多くなっている。
今後の意向
今後の生涯学習活動意向は、
・「参加してみたいと思う」 :84.5%(566人)
・「してみたいとは思わない」 : 1.8%( 12人)である。 |
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(2)訪問施設について |
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今回調査以前のオープンカレッジ認知状況
今回の調査以前に、オープンカレッジを
・「知っていた」 :16.9%(113人)
・「知らなかった」 :83.1%(557人) 今回調査以前の受講経験
実際に受講した経験があるという人は1.2%(8人)にとどまっている。 訪問施設での受講可否
訪問調査以前の段階で把握されていた、施設での講座の実施有無別に見た場合、事前情報での「実施施設」での受講可能率は35.3%、「非実施施設」での受講可能率は25.7%で、実施されているという事前情報のあった施設でも、受講可との回答は4割弱にとどまった。
図表4-2-5-2.事前情報での実施有無別 訪問施設での受講可否《Q8》
受講施設の状況(受講できなかった理由)
その他の理由をみると、「月に1度しか受講できない」、「子ども向けのものしか放送していない」、「担当職員が不在で操作できない」、「施設主催の講座が優先するので、部屋が空いていないと不可」など、受信設備はあるものの、希望者が訪問すればいつでも受講できる環境は整っていない様子がうかがわれる。
図表4-2-6-1.受講できなかった理由《QA》
案内・説明資料の設置
オープンカレッジを受講できなかった施設で、何らかの案内・説明資料が置いてあったことを把握できた比率は27.6%であった。
図表4-2-6-5.案内・説明資料の設置(複数回答)《QC》
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(3)オープンカレッジ講座内容評価 |
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受講した講座
今回講座を受講できた施設での受講講座は、静岡大学「やきもの考古学」がもっとも多く、次いで松山大学「NPOとまちづくり」、信州大学「ところかわれば生活かわる」となっている。
図表4-3-5-1.講座担当大学《Q9》
受講講座の選択理由
受講した講座を選択した理由は、「講座のないように興味があったから」(56.9%)が最も多く、次いで「講座の分野に興味があったから」(44.7%)となっている。
図表4-3-6-1.受講講座の選択理由(複数回答)《Q14》
項目別講座評価
講座全体は、特に『職員対応は親切だった』は、58.5%が「あてはまる」と回答。
その一方で、『実際に役に立つ内容』『個性的』の2項目については、「あてはまらない」とする回答が多くなった。
講義の仕方は、『受講者に考えさせる工夫』、『学習を深めていくための方法提示』『講座での緩急のリズム』『注意をそらさない工夫』などで、マイナス評価が多くなっている。
メディアの活用に関しては、概ねプラスの評価が多くなった。
テキストに関しても、いずれもプラスの評価がマイナス評価を上回っている。
図表4-3-13-1.項目別講座評価《Q20》
総合評価
総合的な講座への評価としては、
・「非常によい」 :13.4%( 33人)
・「まあよい」 :66.3%(165人)で、プラスの評価が8割を占めた。
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(4)今後のあり方 |
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@ 今後の受講意向
今後のオープンカレッジの受講意向については、
・「受講したい」 :37.2%
・「受講してもよい」 :56.7%となっており、9割が受講意向ありと回答。
男女差はあまりみられませんが、年代別にみた場合、高齢層の方が、受講意向が高い傾向がみられる。
図表4-4-1-2.年代別 今後の受講意向《Q27》
A 双方向機能について
双方向性機能に関しては、「必要だと思う」が計86.1%にのぼったが、「その場で講義中にやりとりできる機能が必要だと思う」が22.2%に対して、「やりとりできる機能は必要だが、講義中でなくてもよい」が63.9%となっており、即時性を求める人はあまり多くはないようである。
双方向機能を必要と感じる場合の望ましい方式としては、「メール」が64.5%で最も多く、「インターネット上の掲示板」が48.9%、「TV会議システムなど、双方向の質疑応答」が41.4%、「インターネットによるチャット」が35.4%と続く。
図表4-4-5-1.双方向機能の必要性《Q31(1)》
図表4-4-5-2.あればよいと思う方式(複数回答)《Q31(2)》
B 受講してみたいと思う講座分野
図表4-4-7-3.受講してみたいと思う講座【分野】(複数回答)《Q33(2)》
C 講座の受講料
図表4-4-11-1.講座の受講料について《Q37》
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(5) オープンカレッジサイト評価 |
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@ サイト構成評価
オープンカレッジのホームページについて、「デザイン」「文字の読みやすさ」等の各種項目と「総合」の7項目で評価を求めた。概ね「悪い」よりも「良い」方向への評価となり、その中でも最も評価が高かったのは「情報の信頼性」であった。逆に、比較的評価が低くなったのは「欲しい情報の探しやすさ」で、マイナス評価が29.6%を占めた。
図表4-5-1-1.サイト構成評価《Q40(1)》
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